車両の大型化を推進した京王6000系(1)

 京王6000系は、1972年(昭和47年)から1991年(平成3年)にかけて製造された。
 本系列は、それまで5000系のように18mの関東私鉄型の車体であったのを改め、初めて20m級片側4扉の大型車体を採用した。京王線は踏切が多く、万一の踏切事故に備えて車体の加工性を確保する必要があったため、車体は5000系に引き続き普通鋼製とされた。10号線(都営新宿線)乗り入れ協定に合わせて外板幅2,780mmで製造された。しかし、車内幅は2,600mmにするため、客室側面窓は一段下降式を採用した。側扉窓は直前に登場した都営10-000形試作車と同様に角張った形状のものを採用した。5000系の持つ優雅な印象とは正反対でありながら、側扉窓から戸袋窓、側窓まですべて同じ高さで揃え、直線的で機能的なデザインを持っていた。
 製造開始直後こそ6連のみであったが、休日の分割特急運用に就くことから5+3の編成組み換えを行ったのをはじめとして、8連貫通編成や増結2連の登場など多彩な編成バリエーションがあったのも6000系の特徴である。
 1998年の抵抗制御車(6701F+6801F〜6706F+6806F)廃車を皮切りに、経年車から順次離脱し、2011年初の競馬場線・動物園線の運用を最後に全車廃車となったが、京王電鉄の車両大型化の礎を築いた車両であり、5000系と並んで本格的な高速鉄道への脱皮を図ったものとして、後世に語り継がれる系列であったことは間違いないだろう。


各停運用に就く6710F。初期の車両は分散冷房車も存在した。(笹塚)


各停運用に就く6713F。(京王堀之内)


橋本特急は8連運用なので、6000系の運用も多かった。写真は6715F。(笹塚)


8000系の登場以降は各停運用が主体になった。(千歳烏山)


2000年に入ってから、臙脂帯→2色帯への変更が進んだ。(千歳烏山)


特急ではあるが、急行の続行運転であるため本線特急に比べて評定速度が著しく遅かった橋本特急。(千歳烏山)


後期増備車は形態のバリエーションが少なかったように感じる。(笹塚)


30番台は都営新宿線直通対応。0番台・10番台同様に初期車は分散冷房である。(千歳烏山)


都営新宿線直通は現在こそ急行だが、長らく快速が主体だった。(調布〜京王多摩川)


相互直通運転開始20周年の記念ヘッドマークを掲出する6742F。(千歳烏山)


一部の車両は運用番号幕がLED化された。(調布〜京王多摩川)


直通対応車の6743F。これは本線各停運用に就いている様子。(千歳烏山)


後年、10番台から改造された車両もあるが、直通対応車の増備ラストは6744Fである。(調布〜京王多摩川)